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ただの読書ログ(ヨシ・ノリハラ)

ヨシノリハラがひたすら読んだ本をアップしているだけの日記です。

弁護士が見た相続トラブル年間15万件の残酷な真実 オーナーが見落とすと本当に怖い「遺留分」の罠 大坪勇二の The Power Talk Kindle版 大坪勇二 (著), 小原 恒之 (著)


弁護士が見た相続トラブル年間15万件の残酷な真実
オーナーが見落とすと本当に怖い「遺留分」の罠 大坪勇二の The Power Talk

お~~、予想外の面白さでした。この本。私も弁護士の立ち位置は依頼人の代理人なので、どんなに理不尽でも、双方の側で争いを大きくしてしまう専門家という印象がありましたが(失礼!)、ここで登場している小原氏は違います。もう、明確に自分のスタンスを持っておられますからね。

お金を請求される側の、被相続人側を守りたい

「やはり、私は跡を継ぐ側の、ご長男であったり、後継者の方の立場でお助けすることが圧倒的に多いです。次男三男、特に東京にいらっしゃる……ちょっと言葉悪いかもしれないですけど、東京にいらっしゃる方から「実家の相続のことで」ってことで、金よこせ系のご相談は、なるべくお受けしないようにしています。  生粋の「家を守る」的スピリット系って言ったら語弊がありますが、そっち系ですね(笑)。


そうですね。分かりやすく例えると、交通事故の弁護士のニーズは圧倒的に被害者側を弁護する弁護士が多いのですね。その反対に、加害者側、保険者側に立つ弁護士っていうのは、憎まれ役なので、あんまり多くはいないのです。  同じように相続の場合も、お金を請求する側ではなくて、請求される側をお守りする弁護士は少ない。なので、私は、お金を請求される側の、被相続人側を守りたいという意識が強いのです。」

お客さん減らしちゃうだろうなと思うようなくらい極端なスタンスですが、これくらい専門性があると依頼しやすいというものです。被相続人と後継者を守るために対策をするのが「遺留分」の扱い。経営者としては事業を守るために、後継者に株式や事業用の財産や備品など集中させなければならないけれど、ほかの子どもたちは「もらえるものはもらいたい」と考える。これはもめるわけです。事業を残したい一代目の苦悩がありますよね。
参考:オーナー社長の事業承継(相続)は必ずしも公平にはならない

遺留分の放棄を迫る独特の交渉術と、交渉決裂時には現実的に事業が破たんしないように守る戦略の数々、見事ですね。こういう専門性の明確な弁護士がいてくれると心強いことこの上無いですね。事業承継時に被相続人と後継者を守るということに特化した内容でしたが、素人にもよくわかる切れ味の良い戦略でした。お~、これは面白い!と言いながら読みました。

ちょっとマニアックですかね?

書籍内容

~目次~
はじめに
第1章 相続専門弁護士誕生は地方から
・東京より地方のほうが相続相談が多い!?
・相続争いは「個人資産5千万円~1億円」が要注意
・「すべてを子どもに残したい」という欲求
第2章 「家を守りたい」というニーズ
・東京よりも岩手にいるほうが、相続の相談が増えるワケ
・「家を守る」という呪縛
第3章 正しく有効となる遺言書とは
・「公正証書の遺言」は、やるべきことの半分しかできていない
・モメない決め手は「遺留分」の権利対策
第4章 「お金を請求される側」を守る弁護士
・トラブルの大半は「貰えるものは貰っとこ」精神
・そもそも「相続争い」をなくしたい
第5章 「遺留分放棄」は骨肉の争いを防ぐ!?
・トラブルの最大の原因「遺留分」
・交渉は、感情的にならない交渉のプロ任せるのが最善
・最高のオススメは「生命保険」
・遺留分放棄をしてくれませんか?の話しのススメ方
第6章「遺留分放棄しませんよ」に対するプロ対応
・遺留分放棄……その交渉の肝は?
・交渉には「スクリプト」が必要
・交渉の「落としどころ」はどこだ?
・「裁判をしても絶対に勝てない」と思わせる技とは?
・陳述書の存在は「印籠」のようなもの
・新幹線弁護士・小原、参上!
あとがき

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