ただの読書ログ(ヨシ・ノリハラ)

ヨシノリハラがひたすら読んだ本をアップしているだけの日記です。

外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書)


外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書)

内容

まず必要なのは……「思考の技術」ではなく、「行動の技術」だった! 論理思考やフレームワークを学んでも、仕事がうまくいかないのはなぜ? 劇的に成果が上がる、本当に使える「知的生産の技術」=「行動の技術」を詳しく解説。「ボロボロになるまで本書を活用しきってほしい」(筆者談)

目次

第1章 知的生産の「戦略」(「顧客の知識との差別化」を意識する/「新しさの出し方」を決める ほか)/第2章 インプット(情報ソースは幅広にとる/まずはインタビューを押さえる ほか)/第3章 プロセッシング(文脈を意識する/「行動」を提案する ほか)/第4章 アウトプット(「Less is more=少ないほどいい」と知る/What、Why、Howの三点セットをまとめる ほか)/第5章 知的ストックを厚くする(ストックが厚くなると洞察力が上がる/知的ストックで常識を相対化する ほか)

印象的なコメント(トップ3)

さすがに前評判が高い本だけあって、マーカーだらけになってしまいました。オリジナルな言葉の重みを感じます。どこかで聞いたことがあるような事例でも、著者の言葉、考えにしっかり翻訳されて出てきます。これはすごい。

イケス式インプット

そもそも選り抜きを転記する最大の目的は「忘れる」ためです。忘れることで脳のワーキングメモリーのスペースを広く保ち、目の前の知的生産に活用する。必要になったときになって初めて外部の知的ストックから情報をダウンロードして活用できるからこそ、安心して忘れられるわけで、そのためには精度の高い検索機能が絶対に必要になります。転記する外部メディアはなんでも構わないと思いますが、どこからでも精度の高い検索ができる、という条件を外さないようにしたいところです。

本を読んだらマーカーを入れて、9か所をevernoteなどの外部記憶に託すことを著者は勧めています。これを「イケス」を作るという比喩で説明しています。9か所というのは抜き出す手間の問題。これ、Kindleなら無限大ですよね。私もEvernoteに読書メモを作って、ためておいています。これが後で見直すときに力になります。しかも、書評も簡単。超おすすめです。

yoshinorihara.hateblo.jp

なんだったら、全部、自分で記憶していなくても良いというのが安心感を与えます。kindleは確実に私の読書に新しい扉を開きました。

「考える」と「悩む」の違いとは

「手が動かなくなる」と、「考えている」のではなく「悩んでいる」状況に陥っている可能性があります。「考える」という作業を、脳内で完結する純粋に理知的な作業だと思っている人が多いのですが、知的生産におけるプロセッシングのほとんどは手を介して行われます。後ほど詳しく触れることになりますが、紙やホワイトボードをフルに活用して推し進めるのがプロセッシングですから、この段階で「手が動いていない」というのは、考えているのではなく「悩んでいる」可能性が高いと思っていいでしょう。

これは分かりやすい指標だと感じました。私の場合も、もんもんと悩んでいる時間が多かったのですが、自分では「考えている」と思い込んでいました。今、自分なりに努力しているのは「考えている」ときは、できるだけ「マインドマップ」を書き続けるということです。マインドマップは思考をノートに落としたものですが、本当に「考えている」とスラスラと枝が出てきて、すごい集中状態(フロー)に入ることができます。これをやっているときは、まさに考えていると分かります。


マインドマップ超入門 (トニー・ブザン天才養成講座)

しかし、一端、悩み始めると、どうにも「手が動かなくなる」。これは事実です。こういう時には、一度、頭を冷やすのに、目を閉じて仮眠するのが一番でしょう。脳を整理しないと、考えることなどできませんから。漠然と身に着けつつあったテクニックでしたが、よりいっそう、明確化しました。いつまでも「考え続ける」ということが無い様にしたいものです。

「時間」という富の奪い合い

時間というのは個人が自由に分配の意思決定をできる唯一の投資原資です。この投資原資をどのように使うかによって自分へのリターンが変わってきます。自分の時間をソーシャルメディアの閲覧に使えば、その時間は閲覧しているソーシャルメディアの富に変換され、その会社の企業価値が向上するし、その時間を良質なインプットのために使えば、その時間は自分の正味現在価値変換されます。自分の時間を奪いに来るさまざまな組織や個人から、自分の時間をできる限り防御する、という意識を持つようにしましょう。よほど気を付けていないと、自分の時間は他の誰かの富にどんどん変換されてしまいます。

時間は有限です。すべてのことに集中はできません。どんなリターンを得たいのか?ということを、結局考え抜いて、考え抜いて、今に投資することが大切です。この主張を読んで、逆説的ではありますが、今の自分にとって、ビジネス書を濫読する時間は無いということを改めて感じました。もっと重要なことのために、時を、富を、命を使わなければなりませんね。

まとめ

さすがです。一冊マーカーだらけになりました。著者はインプットした情報を、プロセッシングして、自分なりの付加価値をつけて、アウトプットすることを提唱していますが、まさにそれができている一冊です。各事例や、ノウハウ、ツールは聞いたことがあるものが多いのですが、著者のフィルターを通すことで、まさにオリジナルの情報源となっています。だからこそ、目立つ箇所が多く、たくさん線を引いてしまいます。

すでに知られている情報を切り貼りしただけの書籍は、ほとんどマーカーを引く個所が無いんですよね。マーカーを引きながら読むと、そんなことすら、はっきりわかるのですから、面白いですね!

これは文句なしに面白い本です。


外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書)

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